旧正月前の運賃上昇はなしか?来年度の海上運賃について

どうもこんにちは、飯野です。

本日は、Job.comの記事から、「来年度の海上運賃について。中国からの輸出は減少で旧正月前の運賃上昇はなしか」についてお話していきたいと思います。

2022年12月19日イーノさんの物流ラジオ

イーノさんイーノさん

チャンネル登録よろしくお願いします!

2023年の運賃市況

通常の季節貨物の量と運賃に戻るかどうかは、2023年の米国経済の回復がいかに早く、強くなるかにかかっています。

10月と11月に太平洋横断貿易に、大きく影響を与えた安価なスポットレートは12月に底を打ったようで、輸送会社と荷主は今後数ヶ月間レートが狭い範囲で動くと予想しています。

船会社、フォワーダーなどの幹部は、1月の旧正月前の運賃の上昇はないだろうと語っています。

なぜなら、米国の需要は引き続き弱く、中国からの輸出は来月初めに工場が長期休暇に入るため、さらに減少すると予想しているためです。

米国の需要減少

オーシャン・ネットワーク・エクスプレス(ONE)のジェレミー・ニクソンCEOは、ロサンゼルス港主催のバーチャル記者会見で、「ここ2~3週間で、運賃や運賃指数は底を打ち、2023年までしばらくはこの状態が続くと見ている」と述べました。

今週の西海岸向けスポット運賃は、指標にもよりますが、1FEUあたり(40’feet)約1,700ドルから2,000ドル、東海岸のスポット運賃は3,000ドルから4,000ドルの幅で推移しています。

荷主や輸送会社は、4月または5月に通常の貿易の流れが戻るまで、今後数ヶ月間、運賃は狭い範囲内で変動すると予想しています。

2023年下半期は不透明

そして、2023年下半期の見通しは不透明とのことです。

輸送会社や業界アナリストによると、2023年下半期の運賃環境の見通しは、まだかなり不透明だそうです。

一説には、消費者需要の回復、小売業者による在庫調整、インフレと金利の安定化を特徴とする「ソフトランディング」を求めています。

一方、悲観的なシナリオでは、米国経済はより長く、より深い景気後退に見舞われ、2024年まで需要の低迷が続くとされています。

続く貨物減少

ONEのニクソンCEOは、一部の人が予想するように4月から5月にかけて需要が回復し、夏から秋にかけての出荷ピークシーズンにも増加が続けば、「通常通りのビジネスに戻るだろう」と述べています。

「しかし、そう判断するのはまだ早すぎる」とし、ここ数カ月で貨物量が激減したため、過去の経験から、その反動は強いものになる可能性があるとのことです。

「貨物量の少ない時期が非常に長ければ、一般的には、その後に貨物量が増えることを意味します」とニクソン氏は述べています。

コロナ需要の終了

コロナによる高い需要は終了しました。

去年と今年は輸送会社は大きく利益を出しましたが、来年の始めはおちつく模様です。

通常では旧正月前はスペースが取りにくくなるものの、来年は非常に落ち着いた市況だろうと予測されています。

北米の景気次第で、先日のFRBの利上げは0.5%でした。これまで0.75%の利上げが続いていましたが、上げ幅が少し減っています。

CPIも10月は前年同月比の7.7%で、11月は7.1%と、減少傾向にあります。

米国のインフレ

インフレが収まってきたかと見えますが、まだいずれにしても高い水準にとどまり、来年もFRBは0.75%の利上げをする見込みがあります。

まだ北米経済の見通しも不透明な状態であり、利上げをやりすぎれば、景気後退が長引きすぎてしまうでしょう。

恐らくですが、来年いっぱい跳ね上がりはしないのでは、と思います。

安定した市況の1年になれば良いと個人的には思います。