どうもこんにちは、飯野です。
本日は、8月30日付の海事新聞の記事から、「北米西岸向け急落。コンテナ運賃、全面安」についてお話していきたいと思います。
2022年8月30日イーノさんの物流ラジオ
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海事新聞でキャッチーなニュースがあったので、取り上げてみたいと思いました。
ではいってみましょう。
アジア発北米向け運賃急落
アジア発北米西岸向けコンテナ運賃が大きく軟化しています。
8月26日付の上海発北米西岸向けコンテナのスポット運賃は、40フィートコンテナ当たり5,134ドルとなり、前週に比べて648ドルの下落となりました。
1週間の値下がり額としては今年最大です。
北米西岸向けに加え、アジア域内での値下がりも顕著になるなど、全面安の傾向となっています。
全面安の傾向
この運賃は上海航運交易所(SSE)が8月26日付インデックスでまとめたものです。
北米西岸向けはこの一カ月間で、ちょうど1,000ドル近く値下がりした計算になります。
また北米東岸向けは8,801ドルとなり、こちらも前週比で191ドルの値下がりとなり、北米東岸向けも8月に入って9,000ドルを割り込み軟化が続いています。
東海岸は一部の港が混み合っているためか、西海岸向けよりは下げ幅が低いようです。
CAM-CGMのCEOの見解
米国の消費動向もモノからコトに変化していると伝えられているほか、港湾混雑緩和による需給軟化も指摘されています。
フランスの船会社 CMA-CGMのCEOは先週、「コンテナ運賃の軟化は続くものの、強くはなく、ソフトランディングするのでは」という見方を披露しました。
CMA-CGMとしては急激には落とさないという感じでしょうか。
そして北米向け以外では、北欧州向けが20フィートコンテナ当たり前週比347ドル減の4,441ドル。
この航路は一時期 7,000ドルくらいをつけていたため、40%くらい下がっています。
ピークシーズン終盤
北米西岸の労使交渉の影響で港の混雑がひどくなり、また海上運賃が上がるかもしれないと予想をしていました。
ところが運賃はずっと下がっており、8月ももう終わり、北米向けピークシーズンは基本的には来月で終わります。
10月1日の中国の国慶節の前までに中国から貨物が多く出荷されます。
若干の混雑はあるかもしれませんが、混乱するほどではないという印象を受けます。
北米内陸部の混雑
しかし、北米の内陸では倉庫不足の問題が発生しています。
需要が停滞しており、去年の在庫を抱えている企業も多く、倉庫がないためトラックやトレーラーを倉庫代わりに使っています。
倉庫代わりに輸送機器を使ってしまうと貨物の輸送が出来ないという問題を抱えています。
これにより内陸で目詰まりが発生する可能性があるかもしれませんが、まだ詳しい情報が確認できていないので、今後も注目していきたいと思います。
欧州の市場不安
別の海事新聞の記事では、ドイツでスト回避のニュースがありました。
イギリスはまだ鉄道のスト中であり、ヨーロッパ方面もインフレと港湾・物流労働者などの労使交渉もあり、安定している状態ではありません。
とはいえ、現時点では運賃はずっと下がっているということで、よりスペースが取りやすくなっており、安定した輸送手配が出来そうです。
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