どうもこんにちは、飯野です。
今日の海事新聞に「コンテナ運賃、正常化へ最短1年半」という記事があったので、それについて話していきたいと思います。
デンマークの海事調査会社シーインテリジェンスが最近、今後のコンテナ船運賃動向に関する見通しを発表しました。
2021年11月22日イーノさんの物流ラジオ
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過去20年のコンテナ運賃の動向
シーインテリジェンスがCCFIの過去20年の変動を分析し、コンテナ運賃動向について発表しました。
CCFI(中国輸出コンテナ運賃指数)とは、上海航運交易所が算出・公表している、中国出しコンテナを対象とした運賃の指数のことです。
今回の運賃上昇を除くと、過去20年で、5回の運賃上昇・下落の周期が発生しています。
5回の平均の週当たり下落率を当てはめると、運賃正常化までは26カ月、最短で18カ月かかるとしています。
更に、今回の運賃上昇はこれまでより激しいため、正常化までにさらに時間を要する可能性もあると指摘しており、最短で2023年の中旬ぐらいまでかかるとのことです。
CCFIのチャート
CCFIのチャートを見てみましたが、ここ20年、直近の運賃上昇は、2016年から2017年にかけて、その前に、過去最低で2015年から2016年にかけて過去最低まで値下がりしています。
この影響で韓国の船会社Hanjinが倒産し、日本郵船は2017年に約2,700億円の赤字を出しています。
その前の値下がりと値上がりが2010年から2012年に下がっており、2012年〜2013年にかけ高騰しており、チャートを見るとよくわかるのですが、年単位で上がり下がりを繰り返しています。
海外のサイトに見やすいチャートがあったので概要欄にリンクを貼っておきます。
Freight rate reduction could take 30 months
今後の海運市況と物流コストへの意識
現在の上がり率が異例なので、過去5回の値上げ、値下げを見ると最短で1年半、一般的には26ヶ月かかるということです。ある条件を考慮した場合は30ヶ月くらい続く可能性もあるとしています。
これが本当であれば、海運業界は向こう1−2年は好景気が続くということになります。
現場の立場からすると良いことではありますが、運賃を製品単価にちゃんと転嫁していく必要があり
、輸送費用はタダではないということを、エンドユーザーさんたちに理解していただきたいと思います。
全日本トラック協会が「送料は無料じゃありませんキャンペーン」を今年やっていましたが、物流コストに関しての意識がこの期間に変わっていけばいいと考えています。
スペースも含め、今後どのようになっていくのか、引き続き注目し、情報を更新していきたいと思います。
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