ONEの投資戦略!コンテナ船事業に専念。2030年までに2兆4,000億円を投資。

どうもこんにちは、飯野です。

今日は海事新聞のニュースから、「ONE、30年度までに200億ドル(約2兆4000億円)投資」についてお話していきたいと思います。

2022年3月25日イーノさんの物流ラジオ

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ONEの投資

ONEの投資の方向性についてお話していきます。

オーシャンネットワークエクスプレス(ONE)のジェレミー・ニクソンCEO(最高経営責任者)の3月23日のオンライン事業説明会の内容がニュースに取り上げられていました。

その中で「2022年度から2030年度までに、船舶、ターミナル、デジタライゼーションなどに200億ドル(約2兆4000億円)以上の投資を行っていく」とニクソンCEOは語っています。

ONEは2018年4月からサービスを開始し、初年度は赤字を計上だったものの、翌19年度は黒字に転換しました。2021年度はコンテナ運賃市況で、税引き後純利益は153億9800万ドル(約1兆8,000億円)を見込んでいます。

トップクラスの収益

邦船3社時代に比べて規模を拡大したほか、さらに効率化も追求しており、コンテナ船社としてトップクラスの収益力を誇っています。

ONEは確かに安くはありません。けれど、日系の大手はONEを選んでいる印象です。弊社では、お客さんには複数の航路スケジュールを提案し、ONEが選ばれるといった感じです。

今後の事業領域

事業領域については今後もコンテナ船事業に専念するとしています。

マースクやCMA―CGMなどが進めているロジスティクス分野への展開については明確に否定しました。

ロジスティクスについては、邦船3社の下記ロジスティクス会社があるからかもしれません。

Yusen Logistics
MOL Logistics
K Line Logistics

コンテナ船事業

世界の海上コンテナ輸送は過去数十年にわたって年率6%の成長を遂げてきましたが、引き続き長期的成長トレンドは続くと、ONEは予想しています。

市場の伸びに合わせた継続的な投資を行っていく姿勢を取っています。

中心となる船への投資について2021年12月末時点で、ONEの船隊規模はで211隻で154万2,702TEUです。古い既存船との入れ替えももちろんありますが、2030年度の運航船隊規模は200万TEUを大きく超える見通しです。

ちなみに
MSC:645隻で428万4,728TEU
マースク:738隻で428万2,840TEU

TEUではONEはMSC、マースクの分の半分未満なので、流石に、これは届かないのではないかと思います。

今後の見通し

現在のコンテナ運賃市況は中国の旧正月明け以降、アジア発北欧州・地中海向けを中心に軟化傾向が続いています。

これについてニクソンCEOは、「確かに軟化傾向だが、過去5年間と比較してもそれほど落ち込みは大きくない」と指摘しています。

今の高騰したコンテナ運賃市況は徐々に値下がりはするものの、「2022年は船社にとって明るい見通しを持っている」とのことです。

年内いっぱいは、ある程度の高い運賃市況が続いていくとの予測を示しました。

ONEが強みを持つ北米航路については、小売業の在庫水準は依然として低く、ブッキング需要は旺盛です。

更に北米西岸港湾の労使交渉などの大きな不確定要素があると記事は締めくくっています。

各社の投資方針

ONEがどのように投資をしていくのか、ということが記事には書いてあります。ラジオでは取り上げていないませんが、脱炭素にも投資をしていますので、詳しくは概要欄をご覧ください。

ONE、30年度までに200億ドル投資。長期目標、ROE10%へ

ONEやMSCは船を中心に投資しています。

今後、船が増えていったらどうなるのか、について僕の予想ですが、コロナ前の低価格には戻らず、デジタル化がキーワードだと思います。

船社のデジタル化とデジタルフォワーダー

分かりやすい例だと、マースクがロジスティクスを広げていっているので、Door to Doorでデジタル管理が出来ます。こっちの方が、利便性が高いと思います。

逆にMSCやONEのように船会社が船を中心に投資していくとすると、そこはデジタルフォワーダーが生きる場所になるかもしれません。

船が増えるので、スケジュールも多くなるでしょう。

デジタル管理されるため、AIで需要予測が可能となりある地域で需要が低いときは、別の地域に船を回して調整するなど対応ができていくのではないでしょうか。

海運自体はなくなりませんが、関わり方が変わってくると思います。

常に情報をとっていきたいと思います。