どうもこんにちは、飯野です。
本日は、11月1日付の海事新聞から、記者の視点コラムで「中国のゼロコロナ政策、海上輸送で香港離れが加速」という記事をご紹介していきます。
2022年11月2日イーノさんの物流ラジオ
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中国ゼロコロナ政策の影響
中国のゼロコロナ政策が、物流にも暗い影を落とし続けています。
10月中旬に10日ほど中国の寧波でロックダウンとなり、港湾物流が混乱しかねない事態になりました。
本船荷役などが継続された一方、港湾地区が封鎖されたためにコンテナの搬出入が停滞し、一時はヤードのキャパシティーオーバーが危ぶまれました。
この時は大きな混乱には至っていません。
深セン-香港間のクロスボーダー輸送
しかし、寧波に限らず、中国では各地の港湾、空港で大小の規制が敷かれ、物流が寸断するリスクが色んなところで潜んでいます。
中でも、最近よく耳にするのが深圳 ― 香港のクロスボーダー輸送の停滞です。
春先には一般トラックの通行が極端に制限され、商業貨物輸送が事実上停止しました。
その後も規制が続き、チャーター便の手配が難しくなっている上、運賃も上昇しています。
フィーダーサービスへの移行
トラック輸送から香港にフィーダー船にシフトする動きもあるものの、コロナ禍以降はコンテナが香港で滞留する傾向にあり、フィーダー船の接続にかかる時間が読めなくなっているとのことです。
加えて、船員の防疫対策のために旧正月などの大型連休に合わせ、フィーダーサービスは最長2カ月以上停止されます。
その前後は特に混雑が深刻化し、安定した輸送が難しくなっています。
そんな状況において、日新、NIPPON EXPRESSホールディングス、内外トランスラインなどがこうした事態に対応する代替サービスを開発しています。
「香港離れ」加速
ただ、長期的にはゼロコロナの香港への影響は大きいとみられ、香港はこれまで、華南のゲートウエーとして機能していましたが、政情不安と民主化デモで「香港離れ」が加速したとのことです。
通関などの手続き面での利便性などから香港を経由するメリットはあるものの、ゼロコロナ政策が重なり、香港を利用してきた荷主でも深圳など華南主要港での直接の輸出入を志向する企業が少なくないようです。
こと海上貨物輸送に関しては、深圳などの華南主要港との差がこれまで以上に広がりそうです。
それであれば、フォワーダーのネットワークの在り方やサービスも変化していくのではないか、今後の香港と華南を巡る動きに注目と記事は締めくくっています。
今後の中国の方向性
最近でもiPhone工場の人たちが工場での感染拡大のため、工場から逃げ出すというニュースがありました。習近平さんが3期目をやるというニュースもあります。
方針や政策は当分変わらないと思います。
このゼロコロナ政策もあり、去年・今年前半のサプライチェーン混乱も加え、北米やヨーロッパも生産工場を近くに作るニアショアにする動きもあります。
以前のニュースでは中国からインドに切り替えるという品目もあるとお伝えいたしました。
今は香港離れが進んでいく状態です。
もしかしたら今後は中国離れも顕著になってくるかもしれません。
大国・中国の影響
GDP世界2位の大国の動きは経済に大きく影響します。
経済に影響するということは、もちろん物流にも影響するということです。
ここからも目が離せない状態となっています。
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