どうもこんにちは、飯野です。
本日はWSJの記事から、「北米ではバイヤーが強気に!サプライヤーとバイヤーの関係は再び変化」についてお話していきたいと思います。
2023年3月17日イーノさんの物流ラジオ
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小売業者、値下げ認めず
北米大手小売業はコスト抑制のため、サプライチェーンに再び影響力をちらつかせています。
コロナ大流行で変化した小売業者とサプライヤーの関係が、消費者の支出の変化とサプライチェーン全体でのコスト高に対処するために変化しています。
ウォルマート社やホールフーズ・マーケット社などの大企業は、サプライヤーに商品の値下げを迫る一方、衣料品から家電製品までの注文をキャンセルしているところもあるようです。
1年前だとスカスカの商品棚を補充するために商品を急遽入荷しようとしていた購買戦略とは大きく異なるものとなっています。
サプライヤーとバイヤーの関係変化
物流の専門家によると、小売業者は品不足が緩和され、サプライヤーとバイヤーの関係が流行前に戻った今、その規模と購買力を利用して、大手小売業者がサプライチェーンをよりコントロールしようと考えているようです。
現在、多くの小売業者は過剰在庫を避けるため、より慎重に発注しています。
サプライヤーは需要の減少や価格引き下げの要請に対応するものの、インフレによるコストアップで自社の経営の対処が難しくなっています。
注文のキャンセル増加
ミシガン大学のサプライチェーン教授は、「交渉力が変化している」と指摘します。
同氏は、「昨年から始まった在庫過剰の状況は小売業者に大きな打撃を与えており、基本的に注文をキャンセルするようになっている」と語っています。
小売業者、業者にコスト削減を要請
一部の小売業者は、高インフレが消費を鈍らせ始めている中、顧客向けの価格を下げようと、今年に入ってから業者にコスト削減を要請しているようです。
各社は、輸送料金の低下や商品価格の下落を指摘し、価格面での打開策を模索しています。
大手各社の対応
アマゾン・ドット・コムが所有する食料品大手ホールフーズは、サプライヤーに小売価格の引き下げへの協力を要請しました。
ウォルマートは昨年末、値上げに対して反撃するとサプライヤーに伝えています。
ターゲット社は先月、在庫量を昨年のピークから減らし、今後数年間で20億ドルから30億ドルのコスト削減を目指すと発表しました。
消費者需要減退の可能性
サプライヤーは高い原材料費を回収しようとし、小売業者はレジでの価格上昇を抑えようとしています。
消費者の需要が減退する可能性があり、このシフトはサプライチェーンに緊張をもたらすケースもあると記事は報じています。
北米の経済
アメリカでは高いインフレが続いています。
というのも、コストアップが継続的にあったためです。
大手小売はこれ以上のコスアップを認めないとしており、一方でサプライヤーは原材料が上がっているため、それを価格に転嫁できない状況になっています。
日本ではそういった状況はずっと続いていましたが、アメリカでは値上げを止める動きになっています。
値下げによるインフレ打開
こういう状況下において、大手小売の動きは個人的には理解できます。値上げを認め過ぎればインフレは止まりません。
実際に在庫も沢山抱えている状態で、高い値段で買う理由もありません。
値段が下がれば需要が増え、また貨物の輸送需要が増える可能性もあります。
すぐにではなくとも、こういった動きが後々で効いてくるのかもしれません。
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